表皮、真皮、皮下組織、皮膚は「人体最大の臓器」である

私たちの体全体をおおう皮膚は、人体最大の臓器です。「皮膚も臓器なの?」と驚くことでしょう。臓器というのは、特定の形態や機能を持つ器官のことです。皮膚も脳や心臓、肝臓、腎臓、胃腸などと同じ臓器なのです。皮膚は、皮膚層の「表皮」「真皮」「皮下組織」と、皮膚付属器として「爪」「毛」「皮膚腺(脂腺、汗腺、乳腺)」を合わせたものの総称です。爪も髪の毛も、表皮の細胞が変化したものです。皮膚の厚さは、部位によって厚さは異なります。平均すると約2闘、表皮になるとわずか0・2m程度の薄い膜です。皮膚の最上層を覆っている角質層(Bページ)はラップフィルムより薄いのです。皮膚の総面積は、成人の場合には約1・6mで、畳1枚分の広さに相当します。皮膚の重さは、体重の約2%にあたります。体重2gの人であれば、8%になります。内臓の中で最も大きい肝臓は、体重の約2%(体重2gであれば1%)ですから、皮膚がいかに大きい臓器であるかがわかります。
皮膚は、臓器が外に出たいように体全体をパッケージのように包み、体の形を維持するほか、外部からの刺激保護や体温調節、知覚などをつかさどるはたらきをしています。皮膚は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層から構成されています。表皮は、いちばん外側にある薄くて丈夫な層です。皮膚の潤いを保つとともに、外部から異物の浸入や刺激を防いでいます。皮膚の内側にある筋肉や神経、血管を外傷から守るはたらきもしています。真皮は、皮膚組織の大部分を占めていて、皮膚本体ともいえます。真皮には強靭な「コラーゲン線維」の束が網状に存在し、その間をゼリー状の「基質」が組織液を含んで満ちています。これに「エラスチン線維」も加わって、弾力や柔軟性を与えています。このほか、真皮には免疫細胞(組織球、肥満細胞など)や、毛包、皮脂腺、汗腺、血管、リンパ管、神経などがあり、生理的に重要なはたらきをしています。
皮下組織は、皮膚の最も内側にある組織です。大部分が皮下脂肪で、その中に、動脈や静脈といった太い血管が通っていて、皮膚組織に栄養を届けたり、老廃物を運び出しています。また、エネルギーを脂肪という形で蓄え、外力に対してクッションのように内臓や骨、筋肉などを保護しています。
皮脂腺(脂腺)は、毛に付属する皮脂を分泌する器官です。手のひらや足の裏を除いた、ほぼ全身の皮膚に分布しています。皮脂は、汗と混ざり合って皮脂膜をつくり、皮膚を保護しています。皮脂は、水分の蒸散を防いで皮膚や髪に潤いを与え、光沢や滑らかさも与えます。皮脂の分泌が多いのは、頭部や顔、厩高(わきの下のくぼみ)、外陰部、胸、背中の中央に沿った部位など、脂腺が発達しているところです。最も多いのが、頭皮と「Tゾーン」と呼ばれる顔の額と鼻の部分です。皮膚の分泌量は性ホルモン(男性ではテストステ口ン、女性では副腎アンド口ゲン)に影響され、性別や年齢、季節、食べ物などによって左右されます。一般に、女性の場合は思春期から%歳代、男性の場合には思春期から最大となり、以後は加齢とともに減少します。
皮脂は多すぎると、皮膚が汚れやすくなったり、皮脂そのものが刺激になったりして、ニキビなどができやすくなります。唇や陰部には毛を欠く独立脂腺があります。

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