皮膚は心の状態がわかるバロメーター!

皮膚は、内臓疾患を知らせるだけでなく、心の状態を教えてくれます。たとえば、恥ずかしくて赤面したり、恐怖のあまり蒼白になったりします。寒いときだけでなく、感動しても怖くても鳥肌は立ちます。緊張や不安があると首や肩の筋肉がこわばり、額や鼻、背中、手のひらに冷や汗をかきます。照れたときもイライラしたときも頭をかいたりします。
このように、喜び、悲しみ、不安、驚き、怒り、恐れたどの情動が、皮膚に出るのです。情動というのは、急激に起こる一過性の強い感情の変化です。その人に衝動的な行動をとらせてしまう欲求ともいえます。情動によって、交感神経の緊張が続くと、呼吸、循環、消化、分泌などの生理機能が変調し、皮膚に悪影響を及ぼします。
治療をしてもよくならない場合、要因のひとつとして「心の悩み」があります。アトピー性皮膚炎などでは、ストレスが原因となることが多いのです。まじめた人ほどストレスを受けたとき、うまく対処できずに播破行動に走ってしまい、症状を悪化させます。
かゆみには、「末消性のかゆみ」と「中枢性のかゆみ」のふたつのタイプがあります。「どこがかゆい?」と間かれて、「ここがかゆい!」と、かゆい部位が特定できる場合は末消性のかゆみです。なんらかの刺激を受けることで、皮膚に存在するマスト細胞(肥満細胞)と呼ばれる細胞に、19E抗体、サイト力イン、神経ペプチドなどの物質が作用し、かゆみの原因物質であるヒスタミンが放出されます。このヒスタミンが、かゆみや痛みを感知する知覚神経に作用し、その刺激が脳に伝えられます。一方、体全体がむずがゆいけれど、「どこがかゆいのか、よくわからないD」と、かゆい部位が特定できない場合が、中枢性のかゆみです。かゆいと感じる部位には、炎症や発参などの皮膚症状は生じないのが特徴です。中枢性のかゆみには、オピオイドペプチドという神経ペプチドが関係しています。
かくことによって、皮膚になにが起こっているの?
皮膚をかくことで、皮膚の下でなにが起こっているのか、具体的にみていきましょう。
かくことで少なくても皮膚バリアの損傷、炎症性サイトカインの放出、軸索反射という3つの変化が起こり、かゆみも皮膚病変も増悪します。第1の変化は、皮膚のバリア機能の損傷がいっそう進みます。出血を伴うほどの引っかき傷であれば、角層だけでなく表皮全体が損傷を受けます。第2の変化は、表皮細胞の損傷によってサイト力インという物質が放出され、炎症反応が促されます。サイト力インは、細菌やウイルスが体に侵入したときに、それを免疫細胞に伝え、撃退して体を守るという重要なはたらきをします。かくだけでなくわずかに角層がはがれる程度でも、サイト力インは放出されます。
第3の変化は、軸索反射です。はじめは皮膚の一部がかゆいだけなのに、いつの間にか、その周辺もかゆくたることがあります。この現象の原因になるのが、軸索反射です。神経終末からサブスタンスPなどの神経ペプチドが遊離され、さらに炎症が起こります。

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