皮膚のしくみと、そのはたらき

汗腺は、皮表に汗を分泌する器官です。ほぼ全身に分布する「エクリン汗腺」と、特定の「アポクリン汗腺」があります。エクリン汗腺は、体温調節という重要なはたらさを担っています。体温が上昇すると全身に発汗が起こります。エクリン汗腺は手の
えきむひら、足底、勝高に多く、緊張したり(情緒性発汗)、辛いものを食べたりしたとき(味覚性
発汗)などにも発汗します。「汗をかいたた」と感じたくても1日約1り、真夏やスポーツ時などでは1日3りもの発汗があります。一方、アポクリン汗腺から出る汗は、精神的な緊張や不安などがあるときに分泌されます。
エクリン汗は、大部分が水分です。その水分と微量に含まれている天然保湿因子により皮膚表面は適度な湿り気を保っています。アポクリン汗は、たんばくや脂質を多く含みます。基本的には、汗は無色透明で無臭ですが、皮膚常在菌によって成分が分解されると、臭いが発生します。
爪は、表皮の角質が板状になったもので、指先の背側のみにあります。手と足のそれぞれの指先を保護する役割を果たしています。骨のたい指先の先端部分は、すべて爪が支えています。手に爪があることで、小さな物もうまくつかめる、細かい作業ができるのです。足の爪は、指先での動きが少ない代わりに、体重のバランスを保ったり、歩いたりするときに、爪先に力を入れるという重要なはたらきをしています。
爪は表皮から分化したもので、硬いケラチンでできた3層構造をしています。爪は爪の根元にある爪母でつくられます。健康な人では、1日に約0・1冊ずつ伸び、爪全体が生まれ変わるのに半年ほどかかります。
爪も全身の皮膚同様、外部からの刺激や栄養状態、内臓疾患などの影響を受けると変化します。そのため爪の状態をみることは、体調不良や病気などを知る、ひとつのバロメーターにたります。皮膚は、外部から異物や刺激を認知する手段としての動物的感覚とともに、触覚、痛覚、温覚、冷覚、圧覚、かゆみという、見えたい情報を受け取る感覚器官でもあります。各情報に対して皮膚には受容器(左図)があり、高感度なセンサーとしてはたらいています。
また、私たちは皮膚をふれ合わせることによって、コミュニケーションを図ろうとします。赤ちゃんの場合は、お母さんの愛情を感じ取るために用いるのが皮膚なのです。十分な愛情は言葉や表情に加えて皮膚感覚から伝わり、それが赤ちゃんにとって心地よい刺激となって、脳を効率的に成長させることができるのです。人と人とのスキンシップは、人間関係をより親密にするうえで、大切な行動といえます。
五感のうち、視覚、聴覚、味覚、嗅覚は、目、耳、舌、鼻という特定の感覚器によって情報が集められるのに対して、触覚だけは皮膚全体が感覚器となります。このことから、皮膚は「体表を覆う脳」といわれるほどです。
顔面や手のひら、足底には、神経末端が多く分布していて敏感です。また、乾燥肌やよく
かいている部位では、自由神経終末が角質層直下まで伸びていて、刺激を感じやすくなっていることが知られています。

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